2025/05/24

Taiwan Today

外交

外交部による「台湾の夕べ」、創意あふれるファッションショーでNYの注目集める

2023/03/09
「国連女性の地位委員会」の年次会合に合わせて外交部が米ニューヨークで行ったイベント「台湾の夕べ(Taiwan Night)」が現地で注目を集めた。(外交部)
「国連女性の地位委員会(Commission on the Status of Women, CSW)」の第67回年次会合(CSW67)が米ニューヨークで開かれている。外交部(日本の外務省に相当)はこれに合わせ、国際女性デー(3月8日)をひかえた7日(米東部時間、台湾時間では3月8日午前)、駐ニューヨーク台北経済文化弁事処でイベント「台湾の夕べ(Taiwan Night—Celebrating Women in Tech)」を初めて開催した。数位発展部(デジタル発展省)のオードリー・タン部長(=大臣)がメタバースの映像を通してサプライズで登場、台湾の科学技術と女性の知能は世界を動かすカギになる力だと強調した。ファッションショー仕立てで行われたこのイベントでは、中華民国(台湾)と外交関係を持つ国々(国交樹立国)の要人や国際NGOの仲間たちも一堂に会してランウェイをにぎやかに歩くなど、政府と民間が協力して台湾における科学技術面での新たな女性パワーを表現した。
 
イベントの目玉のファッションショーは台湾の新鋭デザイナー、王子欣さんが手がけたもので、ジェンダー平等と多様な容貌への尊重を強調。さらにヴァーチャルなプロジェクション技術を用いて人とCGモデルの共演を実現、テクノロジーとファッションの結合で地元メディアの注目を集めた。
 
このファッションショーでは国交樹立国であるセントルシアのAlvina Reynolds上院議長、セントビンセント及びグレナディーン諸島のInga Rhonda King国連常駐代表、パラオ共和国のIlana Victorya Seid国連常駐代表の3人の女性政府要人、台湾のジェンダー平等団体の代表2人、人種、肌の色、体型の異なるニューヨークのモデル10人がランウェイを歩き、「CSW67」のテーマ、「ジェンダー平等とすべての女性・少女のエンパワーメント達成のためのデジタル時代における革新、技術変革及び教育」に具体的に応じてみせた。駐ニューヨーク台北経済文化弁事処もビルの壁面にモニターを設置してイベントをノーカット中継、現地の人々が足を止めて見守るなど、米国の一般社会における台湾の可視性を高めた。
 
イベントにはゲストとしてエスワティニ王国のThemba Masaku副首相のほか、台湾及び各国のジェンダー平等団体の代表100人近くが出席。駐ニューヨーク台北経済文化弁事処の李光章処長はあいさつの中で、「台湾は世界のIT産業のリーダーとして世界の仲間たちと経験を共有したいと考えており、今年は『CSW67』の開催に合わせて『台湾の夕べ』を行うことで、台湾での科学技術による女性の地位向上の進展ぶりとその努力を全世界により深く知ってもらう」と語った。
 
エスワティニ王国のMasaku副首相は「イベントに招かれて光栄だ」とした上で、台湾が国連から除外されていることは不公平で理不尽だと強調、同国はこれからもずっと台湾の国連復帰に向けた取り組みをサポートしていくと述べた。
 
今年のイベントを計画・実施した外交部非政府組織国際事務会によると、「台湾の夕べ」を以って今年外交部が行う「台湾ジェンダー平等ウィーク」がスタート。同ウィークの活動は今年、新型コロナウイルス感染症の拡大が広がって以来、初めてニューヨークで規模を拡大して開催している。イベントはすでに動画投稿サイトYouTubeの外交部チャンネルにノーカットでアップされており、1分間にまとめたダイジェスト版は外交部のフェイスブック及びツイッターで見ることが出来る。
 
活動第2弾となる「Taiwan Main Stage—デジタル時代におけるジェンダー平等の推進(Promoting Gender Equality in the Digital Age)」は米東部時間の3月9日午後6時半(台湾時間3月10日午前7時半)から行われる。国連報道協会(United Nations Correspondents Association , UNCA)のBetül Yürük副会長が議長を務め、国家科学及び技術委員会(日本の省レベル)の陳儀荘副主任委員(=副大臣)、国交樹立国の女性政府要人、国際NGO、台湾のNGOが多数参加し、踏み込んだ議論が行われることになっている。
 
 

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